離婚の際に、親権や養育費などの条件を書面にしたものを「離婚協議書」といいます。
離婚協議書は、夫婦間で作成することもできますが、弁護士などの専門家に素案を作成してもらい、公証役場で公正証書にすることもあります。
今回は離婚協議書を公正証書にするメリットとデメリットについて解説します。
離婚協議書を公正証書にするメリット
離婚の際に養育費や慰謝料などの支払を受け取る立場であれば、離婚協議書を公正証書にするメリットが大きいと言われています。
具体的なメリットとして次のようなものがあります。
- 証拠として信頼性が高くなる
- 支払いが滞ったときに強制執行ができる
それぞれ確認していきましょう。
証拠としての信頼性が高くなる
公正証書は公証人が夫婦のそれぞれに対して、その離婚協議書の内容で問題ないかを確認した上で内容を作成します。
そのため、後になってその内容は知らなかったとか、相手が勝手に記載したといった主張はできなくなります。
支払いが滞った時に強制執行の申立ができる
離婚協議書を公正証書にするメリットとして、慰謝料や養育費の支払が滞った場合、相手の給与や財産の差し押さえなどの強制執行ができることです。
ただし、公正証書であれば必ず強制執行ができるのではなく、強制執行認諾文言付きの公正証書であることが必要です。
なお、養育費については特例措置があり、最大で給与の2分の1までを差し押さえることが可能です。
離婚協議書を公正証書にするデメリット
離婚協議書を公正証書にするデメリットは、次のようなものが考えられます。
- コストがかかる
- 手間がかかる
コストがかかる
公正証書は作成の際に手数料がかかります。
離婚協議書を作成する際、継続的に支払われるお金として養育費があります。
養育費の手数料は1年の支払い額(月々の支払い額×12)×支払い期間の総額で決まります。
なお、養育費の場合、手数料の計算上支払い期間の上限が10年となっています。。
手間がかかる
公正証書を作るためには、まず離婚協議書の素案を作成、また素案の修正等のやり取りを公証人と行うことになります。
また、実際に公正証書を作成するときには、原則として夫婦2人で公証役場にいく必要があります。
さらに言えば、公証役場は営業時間が平日であるため、作成する多雨には仕事を休むなどスケジュールの調整が必要なため、手間がかかる点はデメリットといって良いかもしれません。
まとめ
今回は離婚協議書を公正証書にするメリット・デメリットについて解説しました。
離婚協議書を公正証書にする大きなメリットのひとつとして、慰謝料や養育費の支払いが滞った場合に、強制執行の手段を取ることができる点があります。
このメリットは作成時のコストや手間を考慮したとしても、非常に大きいメリットといって良いでしょう。
しかし一方で公証人は、あくまで文章を作成する役目のひとであって、具体的な離婚条件の内容は当事者が話し合って決める必要があります。
そのため自力で素案を起こすのが難しかったり、そもそも当事者同士で離婚の取り決めがきちんとできていないときには、まず弁護士に相談することを検討してみてください。







